研究員の近藤です。
報告が遅くなりましたが、2月9日は「福祉と住宅政策における北欧スウェーデンと日本の比較」というセミナーに参加してきました。
(イベントの詳細はhttps://www.facebook.com/events/1551058735135691/)
スウェーデンと日本では、
税金による財源が桁違いに違うので
安易に比較は出来ないのですが、
スウェーデンでは、高齢者福祉のみならず、
障害者、難病患者、
さらには終末期を在宅で迎える人などを排除すること無く、
自分らしく生き続けられる仕組みが整備されています。
しかし、最初からこのような仕組みがあったわけではなく、
少子高齢化に直面し、
ノーマライゼーションという理念のもと
福祉政策が合意形成され、今のスウェーデンがあります。
それ自体、とても素晴らしいとは思いますが、
それよりも、よくもまぁ合意形成が出来たなぁというのが率直な感想
会場からもそのような質問が出ていました。
「どうしてこのような合意形成できるのか」
スウェーデンでは、
政治家が小学校に政策を話に来るほど
身近な存在。
そして、小学生は選挙が大好きなんだそう。
そういった素地があるからなのか、
18歳から29歳の投票率は79%。
(出処:http://www.huffingtonpost.jp/t…/swedish-youth_b_6345336.html)
日本の20代の投票率の37%(20代の投票率 衆議院選H.24)とだいぶ格差があります。
日本の高校生がなりたくない職業No2が政治家である日本とは大違いです。
(出処:社団法人全国高等学校 PTA連合会 株式会社リクルート合同調査(2009))
スウェーデン。
これだけ若い人の関心が高ければ、
社会の課題に対し、どんどん取り組んで
前に進むことが出来るだろう。
日本は2025年、団塊の世代が75歳以上になり、超高齢化社会が急速にやってくる(4人に1人が75歳以上)。
これまでの社会保障のシステムでは
全てを支えることが
どう考えても難しそう。
では、どのような未来を作っていくのか、
そのために何をすればいいのか、
そのために、捨てるものも決めなくてはならない。
給料が年間で20%も上がった時代とは違う。
スウェーデンも少子高齢化の問題があって、
自分たちの社会において「あるべき」を決めてきた。
スウェーデンは羨ましいけど、
隣の芝生は青く見えがちだし、
単に真似ればいいってもんじゃない。
日本は日本、自分たちで考えないとね。
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